春M3新作の曲解説+よもやま話 vol.1

本日より、僕が作品を発表しているサークル「Film Records」のサイトをリニューアルいたしました。
サイトの構築に尽力いただいた友人のA氏には、心から感謝申し上げます。

http://film-records.com/

あわせて、M3の出展情報と新作「Good Morning」についての概要をアナウンスさせていただきました。
毎度ながら、回を重ねるにつれ制作に注げる時間が少なくなり、今回も通常業務に加え別サークル様の制作やまだ公開できない大型の仕事などが同じタイミングでぶつかってしまい、楽曲の発表が直前になってしまいそうな状態です。

少しでも、作品に興味を持ってもらいたい!
けど音源が間に合わない!

ということで、おわびってわけでもないのですが、少しでもFilmRecordsの新作を楽しみに待っていただけるよう、アルバムについての話をあれこれ書くことにしました。
現在は曲の制作は終わり、レコーディングが少しとアレンジやミキシングが残っている状態ですので、執筆後にやることが変わっちゃうかもしれないのですが、まぁ軽い読み物として楽しんでいただければ嬉しいです。

新作のコンセプトと制作方針について

前作「CONTINUE」ではほとんど生楽器の収録を行わないEDM寄りの制作になったので、今回は構想の段階からアコースティックな要素を前に出そうと決めていました。
もともと、ギター出身の僕が生物と我流な打ち込みを混ぜ込んで音を飽和まで持っていく、というのがこのサークルの音の特徴だったのですが、前作ではそうしたニュアンスが少し隠れてしまっていました。
ので、2nd「アラモード」あたりのコンセプトを発展させた形で考え、ギター中心の作曲をあえて行いました。

作曲で考えたのは「変にひねらないで作ろう」ということです。
奇をてらう、あえて脱セオリーなことをするというのは、普段でもしばしば行うことではあるのですが、制作をやっていると、「作曲」「アレンジ」「ハーモニーメイク」「レコーディング」「ミキシング」と様々な工程があり、どの部分でもそうした実験的な要素を取り込むことは可能になります。

すべての工程で変なことをすると、ただ変な作品になるばかりでポップスとして受け入れにくくなる。
でもありがちな作品は作りたくない。
スタンダードな制作工程の中に、その人の個性を「部分的に」取り入れることで、その良さが引き立ってくるんだと思うんですよね。

なので、今回は徹底して曲はスタンダードに、イメージしたままを書き写す作業に専念しました。

「Good Morning」曲解説

①undo time

一番最初にラフが出来上がったのがこの曲。三拍子もの。
ずっと前から頭の中にはあったメロディーをまずサビとして形にして、それから全体構成を作りました。
歌詞もなんとなくフレーズにはまったものが出てきて、あとはタイトルからストーリー構成を練り上げました。

タイトルは僕の昔の音楽活動のもじりでもあったりするのですが、「時よ戻れ」ってことで、ノスタルジー系かなと。
今回はデザインを新規でorieさんというデザイナーにお願いしたのですが、瞬間の感覚や細かい感情表現を表情に乗せるのが上手な方で、ファンタジー的な非現実な感じではなく、現実の中にあるファンタジー性を素朴に表現する、といった点はorieさんの絵の世界観から影響を受けて詩が出来上がった感があります。

僕はコードアナライズでいう、Ⅳに7度のメロディーを当てる、という増4度音程にアプローチするのが好きなのですが、この曲のサビのトップになる音がこのⅣに7度が思いっきりフィーチャーされています。

アレンジについてはピアノもののアコ系ということで、大橋トリオをたくさん聴いて参考にしました。
本当はウッドベースを弾きたかったのですが、あんなでっかいもの買いたくないので、ウッドベースの音源にうっすらエレベを重ねて打感とサスティンを両立させるという「時計仕掛けの物語」で編み出した裏技を使っています。

②I’m fine.

スーパーカー初期っぽい曲をやりたいという僕と、ラブサイケデリコをやりたいRYUNKAさんの願望を両方叶えるべく作った曲。
カントリーロックな感じになればと今は考えてるのですが、できあがりはどうなっているのかわかりません。
歌の収録の際には「ポカリのCMっぽく」をひたすら連呼しました。

コンテンポラリーなオールドロックは音数がすげー絞り込まれていて、うっかりするとただクオリティーの低い曲になりかねないので、音色の精査やグルーブのチェックにかなり神経を使います。

今回は全編を通して、音数を飽和させないというコンセプトを掲げていたので、ストーンズイズムというか、いかにシンプルにポップにカッコよく、がこの曲のテーマになっています。

メロディー先行な曲なので、作詞がわりと面倒でした。
夏っぽく突き抜ける清涼感を、というのと、ネガティブな部分もポップに響けば良いな、と思ってRYUNKAさんの家庭事情などを少し参考に歌詞に取り込んでいます。

③moment

これはもともと構想ができていたのが8年ほど前。
良い曲だな、と思っていたのですが、構成が定まらずにしまってあったのを、この機会に形にしてみました。

レコーディングの時に「ビートルズっぽい」なんて話になってましたが、少しイギリス寄りの雰囲気のある曲です。
通常、歌詞の中で英語を多用するのは逃げだな、と少し思っていて敬遠するのですが、今回は響き優先だということで、必要な時にはネット翻訳を使いながらガンガン取り込んでいます。

作詞で僕が今回イメージしていたのが「スピッツ」「秦基博」のような「それっぽいことを言っているけど深く意味を考える気にならない歌詞」を目指しました。
もちろんストーリーの整合性がないと世界観が壊れてしまうので、その辺は通常通りあるのですが、あまり歌詞を意識させない歌詞を書こう、と決めていました。

秦基博の歌詞について「歌詞があまりはいってこないから音楽に集中出来る」として高い評価をしていた仕事の友人がいるのですが、すごく納得する節があって、頭でなく感覚で音楽をとらえてもらうために歌詞を抽象的に扱う、という手法があるのだな、と感心しました。

④daylight

アコギで弾きながらふふふーんでできてしまった曲。
映画に出てた時のYUIの「Goodbye days」とかその辺ぽいなと思っていたのですが、ここに宇多田ヒカルの「桜流し」とか、後期のカーディガンズのアコースティックバラード系とか、この辺のイメージが重なって作られています。
RYUNKAさんのボーカルがとても相性がよく、ドラマティックに仕上がっている、はず!です。

今回はorieさんのデザインからの影響が非常に強く、気持ちを外に発信する作業を「歌う」「叫ぶ」といった声でのアプローチではなく「描く」という表現を多く用いています。
実際に書くわけではなく、思い描く、といった表現が適切なのでしょうが、なんとなく机に向かって思いをぶつけている気持ちを言葉にできない人物像ができあがりました。

さぁ、この雑記はまだまだ続きます。

春M3新作の曲解説+よもやま話②

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