制作で取り組んだこと。
ドラムのパラアウトをちゃんとやる
「別に変わんねーよ!」とかずっと思って、ソフト内の調整に終始していたのですが、音数がすくなってくると一つずつの音の扱いがシビアになってくるので、致し方なしに取り組みました。
パラアウトって無駄にいじくりすぎて突散らかして終わるばかりだったのですが、とりあえずスネアとバス、ハットのキャラクターをしっかり作るための作業なんだってことは理解しました。
今回はez drummerで打ち込んだものをsuperior drummerでパラ出しして行うという形を取っているのですが、スネアのトップとボトムをバラでだされたってどうすればいいかわかんねーよ!と少し切れそうになりました。
マルチバンドコンプ
今年に入って、マルチバンドコンプの革命的な便利さに気づき、いたるところで多用しています。
ボーカルも含めた生楽器全般は、シーンや音域によって膨張する帯域が異なるので、積極的に音作りをするといった一般的なイメージのマルチバンドではなく、シーンごとの不要な膨張を抑える役割で使っています。
最近のトレンドとしてダイナミックEQで同様のアプローチを行う処理も流行っている感がありますが、大々的にどうにゅうするほどコツがつかめていないので保留しています。
音の解像度を上げる
ビットレートを上げる、という話じゃありません。
音が単音としてもっている響きの良い部分を聴かせるには、その周波数帯に余裕がないと響きを殺し合ってしまう、という話です。
主役の楽器をシーンごとに定義して、その楽器の響きが活かされるようレンジを空けておく。
ミキシングで強引にやりすぎると前後のサウンドと違和感が出てしまうので、演奏の段階でその楽器が主役になるように音数の精査をしている必要が本当はあるんですよね。
ミキシングの分やっちゃあそうなのですが、結局アレンジの段階でアンサンブルが正しいバランスで作られていれば、普通に並べただけだって結構聴けてしまうものです。
EDM系は強引なアプローチもしますが、生楽器は特にこの演奏の押し引きが重要だと痛感しました。
日を空けて確認する、マスタリング後は必ず確認と微調整をする
ずっと制作を続けて思うのは、短期間での制作がいかに危険かということ。
長時間作業を続けた自分の耳ほど信用できないものはないし、その時の先入観でミキシングやサウンドイメージは必ずと言っていいほどずれてしまいます。
アレンジに関しても、客観性をもてるよう、作業が終わったら必ず日を空けて確認して修正する、を数日繰り返すと、バランスの良い仕上がりになります。
マスタリングの場合は「やっと終わった!」と安心せずに、2〜3回は修正するものだと思っておいたほうが良いです。
仕事でも書き出し後に何回かバランスを微調整してから納品してますが、これでほとんどのリテイクは生じなくなります。
最後に
駄文をだらだら書いてしまいましたが、少しでも作品や制作に興味をもっていただければ嬉しいです。
繰り返しですが「Film Records」の新作や出展情報は下記を参照ください。
それでは、会場でみなさまにお会い出来るのを楽しみにしています。
お付き合いいただき、ありがとうございました。